珍愚庵の提案

珍愚庵の提案

珍愚庵の提案 012

荒れた登山道には保全協力金を検討

首都圏近郊の山域には、人間の行動が主な原因で荒れた登山道がある。代表例は、丹沢の大倉尾根である。俗称バカ尾根と呼ばれ、大倉バス停近くから塔ノ岳山頂まで、長い登山道を多くの人々が登り下りする。そのせいで、登山道はひどく荒れ、下を見て歩くと、自然を感じるよりも自然破壊を感じる道となっている。

荒れた道は、保護しなければますます荒れて行く。保護のためには通行禁止にするのが良いが、そうも行かないから、土嚢を置いたり、ロープを張ったり、木道を造ったりする。これには財源が必要である。私は、「保全協力金」のような名目で、通行料を徴収してもよいと思う。

南アルプスの夜叉神峠を経由して広河原に通じる道路は、許可された車両以外は通行できない。登山者は、バスか乗合タクシーを利用する。ここで、運賃とは別に、100円の利用者協力金を徴収される。自然保護を目的とするマイカー規制のための、ゲート管理員、駐車場管理員等にかかる経費として使用されるそうである。

二子玉川の河川敷でバーベキューをするには、一人につき500円を支払わねばならない。川崎市が負担してきた、後始末や掃除にかかる費用を、利用者にも負担してもらうということなのだそうだ。すでに周知済みになっているのか、利用者たちは当然のように支払っているらしい。

私はバーベキューはあまりしないが、山にはよく登る。山に行ったら自然を思い切り感じたい。だから登山道はできるだけ自然の姿を保って欲しい。もし保全協力金の制度ができれば、その金額にもよるが、素直に支払いたいと思っている。


前の提案 <<        HOME        >> 次の提案


柿・どんぐり・銀杏
©2010 by Chinguan   All rights reserved.   メール送信
inserted by FC2 system