珍愚庵の提案

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珍愚庵の提案 018

輸入ペットに預託金

外来種の動植物が、わが国の在来種にとって脅威になっているというニュースをしばしば耳や目にする。当初、ある目的を持って日本の自然に導入したもの。船のバラスト水や貨物にまぎれて日本に住み着くようになったもの。ペットとして輸入されて、その後飼い主が放したもの、などがあるそうだ。

ここではペットの問題に触れる。在来種であろうと、外来種であろうと、ペットは家族と同様、生きている限り飼い主が最後まで世話をし続けなければならない。その覚悟と自信があって、はじめてペットを飼い始めることができる。

ただし、人間の事情は変わる。ペットをやむを得ず手放さなければならなくなることもあるかも知れない。もちろん、ペットを嫌いになったからという理由で捨てるのは絶対にまずい。では、愛しいペットと泣く泣く別れなければならない事情が発生したらどうするか?

そのようなペットには、新しい飼い主を探してあげねばならない。障害や病気や凶暴性があって、受け入れ先が見つからなければ、やむを得ず安楽死や殺処分も選択肢に入るだろう。これには費用がかかる。

その費用の支出は、飼い主の最後の愛の行為である。どんなにかわいそうでも、野に放してはならない。もしそうしない飼い主がいて問題となるようなら、すべての外来種ペットは、犬のように登録制にしたらどうか。

ペットを買った時、殖えた時、もらった時、拾ったときなど、飼い始めに自治体に登録する。そのとき、預託金を納める。この預託金は、ペットが死亡した時に、それを証明する書類を提出すれば、払い戻されるようにする。

モラルが守られないときは、規則を作らねばならない。愛にもビジネスにも秩序というものがある。預託金など考え付いたことを残念に思う。


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