珍愚庵の提案

珍愚庵の提案

珍愚庵の提案 036

公園、歩道が貸しプランターで花いっぱい

市民菜園が各地で盛んである。思い思いの野菜や花を栽培する。土をほどほどに耕して準備する。種をまくと芽が出る。風雨や害虫から守ってやる。支柱を立てる。不要な草を抜く。強風や大雨のときは昼となく夜となく心配する。やがて花が咲き、実が実る。待ちに待った収穫。もぎとる喜び。食べる楽しみ。おすそ分け。とにかく土いじりは楽しい。

菜園のない人は、自宅のベランダでプランター菜園を楽しめる。公園や歩道の花の世話をする市民活動に参加する人もいる。小学校では、生徒一人ひとりが植木鉢をもち、アサガオ、トマト、イネなど、毎年異なる作物を育てる。初々しい魂がわくわくする体験をする。

私は、多くの市民が自宅の外に出て、土いじりを楽しめたら素晴らしいと思う。とはいえ菜園は限られているから、活用できるのはプランターだ。公園や公道に並べるため、高さや幅など、大雑把な規格を定める。長さはあまり気にしなくてもよいだろう。自分で購入してもよいし、自治体や町内会が所有し、番号を大きく書いて貸し出してもよい。

何を栽培しようと自由であることを基本とする。その上で、パンジー通りとかサクラソウ通りとかを定め、ずらり同系の花を並べるのも楽しそうだ。何のプランターを置いてもよい自由通りは必ずある。

自分のプランターの世話に出かけるとき、人と出会う。優れた技を見てまねる。会話が生じ、人と人のつながりができる。健康によい。地域の防犯効果もありそうだ。あるプランターが枯れそうだとする。これは、世話人が病気で外出できないのかもしれない。人の異変に早く気付くきっかけになることもあろう。

それはともかく、まずは楽しく、楽しくだ。


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柿・どんぐり・銀杏
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