珍愚庵の提案

珍愚庵の提案

珍愚庵の提案 027

強冷房車、中冷房車、弱冷房車

夏場の電車やバスには冷房が入っている。私が学生時代、山手線に冷房車がデビューし、運よくその涼しい車両に乗り合わせるとうれしかった。今は、さほどに有り難味を感じない。寒すぎるからだ。その代わり、弱冷房車には大いに有り難味を感じる。

冷房車で私が心地よく感じるためには、しっかりと着込んで出かけねばならない。全くエコライフではないが、体調を崩したくはない。暑い日こそしっかり冷房対策をして出かける。これを私は「冷房車のパラドックス」と呼んで冷笑している。

人間の感覚は個人個人により微妙に異なる。同じ部屋の中に暑がっている人と寒がっている人がいることすらある。私個人としては、弱冷房車がもっと多かったらうれしい。現状では10両編成のうち2両が弱冷房車だ。これが3両か4両あると、私にとってはありがたい。

弱冷房車では涼しくないが、冷房車では涼しすぎる人もいる。そんな人は「中冷房車」があると、うれしいだろう。もともと電車やバスの冷房は難しい。閉じた部屋のように、何度まで冷やすという設定ができない。駅に停車するたびに、いくつものドアが全開する。乗客の出入りもある。強、中、弱など、あいまいな表現にならざるを得ない。

10両編成なら、強冷房車3両、中冷房車3両、弱冷房車3両、無冷房車1両のような編成で、しばらく実験してみたらどうだろう。


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