珍愚庵の提案

珍愚庵の提案

珍愚庵の提案 017

交通機関に、低体重割引を

鉄道やバスの運賃は、小学生が大人の半額、中学生は大人扱いである。小学生と中学生は、どこがちがうのか? 運送コストから見れば、体重と体積が違う。

ゆうパック、宅配便などで、重量と体積は料金の決定に欠かせない。当然過ぎるほど当然だ。

では、なぜ旅客運賃は、体重と体積に無関係なのか? おそらく、人間はみな平等に遇しなければならないと、法令で定めてあるのだと思う。これはとても大切なことだ。

飛行機に乗る場合、手荷物の超過料金は、1Kgにつき、ファーストクラス片道料金の1%だったと思う。長距離の場合、万単位のお金が必要になることもある。だから荷物を軽くする努力は、たいていの場合に報われる。

旅客自身の運賃はいくら減量しても同じだから、こんなことで努力しても報われない。しかし、だからこそ安心でもある。平等とはありがたくも不思議なもので、体重が100Kgの人も、50Kgの人も、同じ運賃、同じサイズの座席、同じ機内食なのだ。

セスナ機のような小型の航空機では、必ずしも平等というわけには行かない。機体により、体重と手荷物の重量との総計に制限がある。利用料は飛行区間ごとに1回のフライトでいくらと決まっているのが普通だから、体の大きい人ばかりの場合と小さい人ばかりの場合とで、乗れる人数が異なってくる。割り勘にすれば、一人あたりの運賃も異なる。安全は平等よりも優先される。

さて、本題に戻る。運送業では、語弊はあるが「標準体重」を設定し、それ以上の旅客の運賃はそのままで、それ未満の旅客の運賃を割り引いたらどうか? 

実施するとしたら、まず航空運賃だ。空港のチェックインカウンターで、割引希望者の着衣体重を測定する。その時、機内持ち込み荷物も持ってもらう。体重計は、荷物の重量計を使えばよい。そして着衣体重+持ち込み荷物重量の総和に応じて、運賃の何パーセントかをキャッシュバックする。空港内のお店で通用する金券を渡しても良い。割引の適用を希望しない人は重量計に乗らなくて良い。

空港で、小柄な人がにっこりする。いいですね。メリットのない人には馬鹿馬鹿しい話です。


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